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「Fasu」終了に関するお知らせ
300年以上前から歴史のある「伯州綿」を、障がい福祉事業として無農薬・無化学肥料で栽培する「養和会 F&Y境港」。繊維が太く、弾力性、保湿性にも優れる特徴を活かし、布団やおくるみ代わりとして生後すぐから使える「トッポンチーノ」を製作。羽根のように軽い綿とオーガニックコットンのカバーで、柔らかく包み込む。
安来市広瀬町はかつて、伝統工芸「広瀬絣」の広まりにより織りの文化が栄え、藍染めをする「紺屋」が技術を競い合っていたが、現在、糸染め専門店としては「天野紺屋」だけが一軒残る。5代目・天野尚は、自ら藍布の柄をデザインし、身近なアイテムを多数製作。より幅広く藍染めの美しさを伝えている。
笠岡市は麦の生産に適した気候から、埼玉県春日部市と並ぶ麦わら帽子の二大産地のひとつ。1897年創業の「石田製帽」では、職人が、麦わらを編んだ平らな組みひもを、頭頂部から渦巻き上にミシンで縫い合わせることで、立体的な帽子をつくりだす。天然素材は蒸れにくく涼感があり、陽射しをしっかりとさえぎる。
デニム産地・福山市で1974年に創業した「ボヴィス」は、地元の職人や工場の技術を活かし、ボタンを木から削り出したり、長く着られる丈夫さなどの細部にこだわった子ども服「BNT」を手掛ける。子どもが初めて履くジーンズとして、ストレッチ素材のデニムと、抱っこしても背中やお腹が出ないリブ編みの腹巻き付きパンツ。
萩市で約120年前から続く「岩川旗店」では、くっきりと鮮やかな発色が特徴の印染の技法で、大漁旗を中心に、暖簾から校旗などを客の注文に合わせて製作。染めから縫製まで一貫して行う。実際の大漁旗でもよく使われる鯛の柄は、「おめでたい」縁起物として贈られることが多く、周囲の人々も笑顔にするエプロン。
1987年創業の「トータス」は、天然繊維一筋の肌着メーカー。専務の亀田悦子が、藍を薬草として着目したハーブ染「海部藍」と出会ったことをきっかけに、自社の肌着の藍染めをはじめた。地元の農家との原料づくりや、専門家とのハーブ染めの研究などにも取り組み、「藍染め」と「健康」を結びつける。
日本最大の手袋産地・東かがわ市に1977年に創業。ファッション手袋の企画、製造、販売を一貫して行う。無縫製の手袋編み機でつくる五本指ソックスは、ストレッチ性の高さから、ひとつの靴下が幅広い足のサイズに対応。染色段階で、カプサイシンとカモミール成分を染め込み、裏起毛を指先まで施すことで、暖かく足を包む。
タオル産地・今治にて1953年に創業し、
全国屈指の林業県である高知県では、伐採などに必要な刃物づくりも長い歴史を誇る。「子どもが安心して使える、本物の刃物」の要望を受け、安全を重視した先の丸いナイフから、小型の魚が捌ける本格ナイフまで、子どもたちが本物の刃物に触れる機会をつくることで、危険なだけではなく、生活に必要な道具であることを伝える。