DATE 2020.03.25

PROMOTION

世代を超えて受け継がれる〈アルフレックス〉のソファ「マレンコ」との心地よい暮らし(後編)

「世代を超えて受け継がれる〈アルフレックス〉のソファ「マレンコ」との心地よい暮らし(前編)」はこちら>>

若返って張りを取り戻した新生マレンコ

「マレンコ」がメンテナンスのため引き取られて行ってから約1ヵ月の間、実家のリビングルームは空っぽだった。もともと一人掛けが置かれていたダイニング横の空間には、留守中に困らないようにと、これまたアルフレックスのマスターピースとして知られる「エー・ソファ」を置いていってもらったため、不便は全くなかった。ただ、35年間、いつもそこにあったものがなくなるというのは、ちょっと妙な気分ではあった。

そして遂に、その日はやってきた。届くのは午後だというのに、母は朝からそわそわしていた。「ウレタンを交換して、どれくらい座面が膨らんだと思う?」「カバーは本当にあれを選んでよかったかしら」。そんなことを繰り返し話しながら、母はがらんとしたリビングに掃除機をかけたり、花の水を替えたりと、忙しそうに家の中を動き回っていた。

トラックが到着すると、まずはしばらくの間お世話になったエー・ソファを搬出。その後、綺麗になった「マレンコ」が運び込まれた。もともとダイニング側に置かれていた一人掛けも、今回はリビングに入れることに。以前父の仕事デスクが置かれていたところが、新たな三人掛けの居場所となった。

「35年も使ってきたとは思えないほどウレタンがしっかりしていたので、シート部分以外のモールドウレタンはそのまま生かしています。布地の破れもないし、こんなに綺麗にお使いいただいている例は珍しいですね」と嬉しい言葉をかけてくれたのは、社内の誰よりもたくさんのソファ使用例を見てきたという、リテイル事業本部長の柏木さん。考えてみれば、実家に同居していた5年ほどの間も、2人の息子は「マレンコ」の上でぴょんぴょん跳ねたりすることはなかったし、その上でお菓子を食べたりすることもなかったから、ダメージが少なく済んだのかもしれない。

戻ってきたソファを設置後、柏木さんがメンテナンスの詳細を説明してくれた。

 

「マレンコ」の構造はシンプルで、スチールのベースの上に、膨らんだ座布団のような形のシート、シートバック、アームがのっているというもの。それらをバラバラにしてカバーを外し、さらにステープル留めされたヌード生地を剥がすと、中のウレタンが出てくる。これは耐久性が高くしっかりしたモールドウレタンの芯材の回りに、ソフトなウレタンを重ねたものだが、この表層のソフトウレタンが焼け焦げたように茶色くなっていてびっくりした。

 

年月が経つと、ウレタンが紫外線や湿気などで変色したり、加水分解が起こったりして、劣化が起こるのだそう。直射日光に当たっているわけではないのに日に当たっていた部分は茶色く変色し、パーツ同士が重なっていた部分などはそこまで変色しておらず、黄色っぽい状態だった。今回は、この表層のソフトウレタンをすべて剥がして交換。体重がかかるシート部分は芯材のモールドウレタンもすべて交換してもらうことに。座り心地的には全くの新品に変身することとなった。

今度のマレンコは、以前とは比べ物にならないほどのパンと弾力のある座り心地に。横になってみても、こちらの体重をものともせず、しっかり受け止めてくれる感じが頼もしい。母も長男も「座った感じが全然違うわね!」「すごい張り!」と感激しきりだ。「これが中に入っていたんですよ」と柏木さんが持ってきてくれた、茶色くなったウレタンを触ってみると、確かにふわふわと頼りない。それに対して、真新しいウレタンは真っ白で、ギュッとコシがある。

父の愛したソファを、これからも

見た目の面でも大きな変化が。最初の2枚の写真を見ればわかる通り、これまではウレタンが痩せていたことでカバーにたくさんの皺が寄っていたが、ウレタンを交換することによって全くそれがなくなった。また、マレンコの魅力のひとつでもある、カバーの端っこの耳のような部分がピンと出て、愛嬌のある表情になったのも嬉しい。

もともとのカバーはベージュだったが、今回は母が悩みに悩んだ末、ダークブラウン系のファブリックに決定。明るく爽やかなイメージから、ぐっと落ち着いた雰囲気に変わった。「これまでのクッションが合わないから、どんなものを合わせたらいいか考えなくちゃ。テーブルランプも欲しくなるわね」。父が亡くなってからというもの、元気も物欲もまるでなくしていた母が、なんだかこの日は興奮気味だった。

「こんなに綺麗になりましたよ、勁三さん」。あれから毎日、マレンコに腰掛けるたび、父の写真に話しかける母。3人掛けの端のほうに腰掛ける彼女に対して、息子たちは大胆に横になるなどして、新鮮な感触を全身で楽しんでいる。私はといえば、まだこの感触に慣れないようだ。父だったら何と言うだろう? 「なかなかいいね」と言いながら、アームを背にして足を伸ばし、好きな音楽を聴いたり、本を読んだりしていただろうか。

マレンコの裏には、購入した年と月が記入されたシールが貼られているが、今回そこにメンテナンスした年と月も加えられた。「この次にメンテナンスに出すのは俺になるのかな」と長男は言う。父が41歳の時にようやく購入した、大切なソファ。それを孫が大切に使い続けていこうとしていると知ったなら、きっと大喜びするに違いない。

BACKNUMBER 「マレンコ」が繋ぐ家族のストーリー
バックナンバー

LATEST POST 最新記事

第3回 : 教育の多様性とテクノロジー
第2回:コンヴィヴィアルな家族のあり方
第1回:多様な生き方、暮らし方
トレンドのくすみカラーが満載。軽さも魅力の村瀬鞄行「ボルカグレイッシュ」【2023年入学ラン活NEWS】