ネコといえば、スマートでしなやかなイメージ。そのイメージを覆す、モフモフ、まるまる、ムッチリの、じつに個性的な野生ネコがいます。
その名は、マヌルネコ。
このインパクト大な姿や表情で、人気がモフモフ上昇中です。
このモフモフ、無駄にモフモフしているわけじゃありません。ちゃんと意味があるのです。
マヌルネコは、モンゴルやロシア、中国などの中央アジアに分布。ステップや半砂漠など、厳しい自然環境のもとくらしています。冬にはマイナス50℃になることもあるとか。そのため、たっぷりの脂肪とモッフモフの毛で、冬を乗り切るわけです。
じつは希少な野生ネコ
マヌルネコの目には、ほかのネコと決定的なちがいがあります。それは、瞳の形。ネコの瞳といえば、明るいところでは縦に細長く収縮しますが、マヌルネコは丸い形のまま収縮します。
耳も個性的。小さめの丸い形で、顔の横についています。これだと、身を隠すところが少ない環境で、岩場の陰から獲物をのぞき見するときなどに、耳が目立たなくていい感じなのです。
こんなにモフモフなので、その毛皮をハンターに狙われることもあるとか……。乱獲などの影響で数が減少しており、現在、国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストで準絶滅危惧種に指定されています。じつは希少な野生ネコ。
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