DATE 2021.05.03

料理家・ワタナベマキがおすすめする、長年愛用できる“一生モノ”のアイテム

家族の健康を想って作る毎日の食事。簡単に、もっと美味しく仕上げるためには優れたキッチンツール&家電が欠かせない。そこで参考にしたいのが、食のプロが愛用するアイテム。料理家のワタナベマキさんにおすすめのツールを伺った。

便利な調理家電やキッチンツールが世にあふれる中、やっぱり欲しいのは料理の出来を底上げしてくれる“本当にいいモノ”。

今回おすすめのキッチンツールを教えてくれるのは、旬の食材を使ったレシピ提案で、テレビや雑誌などで大活躍の料理家・ワタナベマキさん。実は料理の際、あまり家電アイテムを使わないそう。そんなワタナベさんが長年愛用し、毎日の食事作りに欠かせないという調理器具を2品教えてくれた。

■ワタナベマキさんへ質問!

Q. 長年愛用できる“一生もの”アイテムを教えてください

A. 煮物料理の出来を底上げ

京都の老舗「有次」の段付鍋

ひとつめは、プロ御用達の京都の老舗「有次」 の段付鍋。

「こちらの鍋は12、3年前に購入しました。銅でできているので、煮物や魚の煮付けなどがとても美味しくできます。買うときは高価ですが、一生使えて、長く使うことでだんだんと“味”が増し、その経年変化も楽しいです」(ワタナベさん)。

段がついていることで吹きこぼれ防止にもなる。長年愛用するためのお手入れは「だんだんと黒ずんできますが、酢で洗うときれいなピカピカになります」とワタナベさん。大きめサイズを選べば、一度にたっぷりと煮物が作れるので、作り置きにも重宝しそう。

 

A. 時間が経つほどご飯の美味しさアップ!

「江戸結桶 桶栄」のおひつ

ふたつめが、明治20年創業、東京で唯一おひつを手掛ける深川の「江戸結桶 桶栄」のおひつ。ライフスタイルの変化とともに、今の家庭ではあまり使われなくなってしまったおひつは、炊きたてのご飯の余分な水分を吸い取り、調湿効果に優れているので、時間が経ってもご飯お美味しさを損なわず、かつては暮らしに欠かせない道具だったもの。

 

「炊きたてのご飯をおひつに移しておくと、次の日もとても美味しい状態でいただけます。我が家では、朝炊いたらおひつに移し、そのまま夜食べています。時間が経つごとにお米と木が馴染んで、美味しさもアップします」(ワタナベさん)

長年ずっと同じ状態を保つためには、洗うときには長時間水に浸さず、きちんと乾かすことがポイント。伝統技法と昔ながらの知恵が詰まったおひつを取り入れれば、1日に何度も炊飯する手間も減らすことができ、サステナブルな暮らしにも役立ちそうだ。

料理家
ワタナベマキ

グラフィックデザイナーを経て、「サルビア給食室」として料理家の活動をスタート。独立後は雑誌やテレビなど活躍の場を広げ、レシピ本も多数出版。東京・世田谷に、料理家の今井ようこさん、スタイリストの佐々木カナコさんとともに、食まわりの店「STOCK THE PANTRY(ストック ザ パントリー)」をオープン。

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