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Z世代サステナ系YouTuber、Nagisaに聞く「私がこれを買う理由」
【特集】家族で考えるサステナブルな生活〜NEW SUSTAINABLE LIFE FOR NEW FAMILY〜
SDGsの目標達成の期限まで、あと9年。子供たちの未来を守るために、ファミリーが実践すべきサステナブルな暮らしのあり方をFasuでは総力取材。今更聞けないSDGsの真の意味や、Z世代が実践するサステナブルアクション、注目のサステナブルトレンドまで一挙ご紹介。
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1 ニューファミリーの必須科目。わかりやすく解説!「SDGs」の基本のキを解説
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2 Z世代サステナ系YouTuber、Nagisaに聞く「私がこれを買う理由」
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3 ファミリーとプラスチックの新しい付き合い方
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4 今すぐ取り入れられるサステナライフTIPS
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親世代が体験していない新しい時代の価値観のなかで、社会課題にもクリエイティブな発想で向き合うZ世代。彼らの起こすアクションやライフスタイルを知ることは、この不確実な時代を生きる子どもたちに「どんな力を身につけさせればいいのか」というヒントにもなるはずだ。
Z世代は、幼い頃からスマホやPCといったデジタルツールに囲まれてきたデジタルネイティブと呼ばれており、ネットやSNSツールを使いこなし、気候変動や環境問題、ジェンダー、多様性といった社会課題も、身近な話題として興味・関心を抱き育ってきた。
テレビや雑誌などのメディアでの情報収集が主だった親世代とは大きく異なる価値観を持ち、面白いと感じたこと、みんなと一緒に考えたいと思ったことは、SNSツールを使って共有したり、発信したり、自らアウトプットしていくことにも長けている。
そしてサステナブルやSDGsに対しても、「みんなでサステナブルについて考えて続けていこう」「地球の未来のためにできることをしていこう」と、自分たちができることを考え、さまざまなアクションを起こしているのだ。
サステナブルを“トレンド”で終わらせないために
現在早稲田大学に通うNagisaさんも、SNSツールを使って、サステナブルなアクションを起こしているひとり。いま、あらゆる業界がサステナブルに着目し、商品やサービスを打ち出していることから“トレンドワード”にもなりつつあるなか、「サステナブルはトレンドではなく、みんなで考え続けるべきことである」という思いのもと、Instagramのほか、YouTubeで「inspire.closets」というチャンネルを開設し、さまざまな発信を行なっている。今回は、そんなNagisaさんの活動内容、そして自身のサステナライフについて語ってもらった。
ーーInstagramやYouTubeではどんな活動をされているんですか?
サステナビリティに関する自分の気づきとか学んだことを日々発信しています。「サステナブルな暮らし」と聞くと、意識の高い人が取り組むものとか、ハードルが高いっていうイメージがまだまだあると思うのですが、私みたいな普通の学生が「こんなこともサステナブルにつながるよ」といった発信をすることで、「誰でもサステナブルなアクションは起こせる」ということに気づいてほしいと思っています。
ーー具体的にはどんなことを発信しているのでしょう?
YouTubeに投稿する内容は、ほぼ私の日常生活を撮影した VLOG(Video Blog)形式です。一見すると、ただの学生のライフスタイル動画ですが、そのなかで私が考えるサステナビリティについて話したり、取り組んでいることを盛り込むようにしています。
たとえば、「原宿で古着巡り」という動画では、私が古着のショッピングに出かける様子を紹介したものですが、そこでは「どうして私が古着を選択したのかというと、それがサステナブルな選択だと思うから」という話をさり気なくしています。
教科書に載っているような堅苦しいワードを並べたり、自分の価値観を押し付けるのではなく、見てくれる人が“自分ゴト”として感じてもらえるよう、あえて日常生活を軸にした発信を心がけています。
ーーそもそもNagisaさんがサステナブルやSDGsに興味を抱くようになったきかっけは?
大学1年生のときにイギリスのブライトンというところに留学をしたのがきかっけでした。
もともとカフェ巡りが好きだったので、現地のいろいろなカフェに通っていたのですが、どこに行ってもビーガンのメニューが用意されていて、「なんでこんなにもビーガンメニューがいっぱいあるんだろう?」と疑問に思ったんです。
それでいろいろと調べてみると、私たちが普段口にするモノや生活のなかで取り入れているモノを生産する過程で環境に負荷がかかってしまっていることがたくさんあることを知りました。これは人ごとではなくて、自分たちが暮らす地球の問題であり、今すぐ自分も何かアクションを起こさないと「地球が大変なことになってしまう!」と感じました。
ーーイギリスと比べて、日本のSDGsやサステナブルってどうでしょうか?
いまでこそ、日本でもマイバッグの習慣が根付きつつありますが、イギリスから帰ってきた当初は、「やっぱり日本って過剰包装だよね」とか思うこともありました。
でもその一方で、日本にはもったいない精神とか、「どんなモノにも魂が宿っているからモノを大切にしよう」という八百万の神の話とか、サステナビリティにつながる暮らしや文化がもともと根付いている国だと私は感じています。
たとえば日本の小学校では、帰りの時間に子どもたちが自分で掃除をするし、学校にあるものはみんなのものだから大事に使うのが当たり前だし、給食の時間には、余ったおかずや牛乳をおかわりできる人に配ったりしますが、それって「モノの消費を減らし、本当に必要なモノを長く大切に使う」とか「フードロスを減らす」といった、いま言われているサステナビリティにすべてつながっているんですよね。
私は12歳までアメリカに住んでいたのですが、向こうの小学校ではそういった取り組みはなかったですし、「日本はサステナブル後進国だ」とか言われることもありますが、そんなことはないと思います。
むしろ日本の文化や慣習からサステナブルに対するインスピレーションを受けることはいまもたくさんあって、それをもっと多くの人にも気づいてもらえれば、日常生活のなかで、無理なく取り組めるサステナブルなアクションが見つかると思います。
モノとの付き合い方を考えることがサステナライフへの第一歩
ーーNagisaさんが普段の暮らしのなかで意識しているサステナブルとはどんなことでしょう?
たとえばコンビニで買い物をするときには、各コンビニのオプションを考えて利用するようにしています。コーヒーを注文したとき、A社は紙コップに入れてくれるよね、とか、B社はマイカップを持って行けばそれに入れてくれるよね、でもC社はカップも蓋もプラスチックだな、とか。やっぱり暮らしのなかでの便利さとか、日々の楽しみとか、そういったことをサステナブルのためにすべて我慢してしまうと、人ってなかなか続かないと思うんです。
だから各お店のオプションとかを調べて、いろいろな選択肢のなかから自分で「どれならサステナブルになるだろう」と考えて選ぶことが大切だと。選択肢を広げることで、便利さや楽しさも諦めないサステナライフができるはずです。
ーーご自宅で取り組まれているサステナブルなことはありますか?
両親と妹、家族4人で暮らしていることもあり、自宅で取り組めることには限りもありますし、「今日はみんなでフードロスについて話をしよう」といった会話をすることもありませんが、「モノを大切にする」という考えは家族みんなで大事にしているサステナビリティのひとつです。たとえば、余ったお米でパンを焼いたり、古くなったタオルはリメイクして雑巾にしたり。
あとは私の個人的な取り組みとしては、ヨレヨレで穴が空いてしまったようなTシャツなどの古着は、捨てるのではなく、部屋着やパジャマとして活用するようにしています。意外とその方が着心地がいいからというのもありますが、人が新しいモノが欲しくなるときって、格好をつけたいとか、人から格好よく見られたいという気持ちも関係しているように思うんです。もちろん、時と場合によっては、それも大事なことですが、私の場合は、新しいモノを買って格好をつけることよりも、古着を大事にする、という選択の方がサステナブルだと考えています。
ーーとはいえ、どうしても新しいモノが欲しいときや新しくモノを買う必要がある場面もあると思うのですが、そういうときには、どうしているのですか?
いまは「サステナブル」というワードをくっつけた商品がたくさんありますが、それが本当にサステナブルなのかについては、なるべくブランドや商品の成り立ちまで調べてから買うようにしています。たとえば素材は地球に優しい素材を作っているけど、製造過程ではあまり環境に配慮されてないよね、とか。もちろん調べられる範囲にはなりますが、まずは自分できちんと調べて、納得できるモノを選ぶようにしています。
あとはやはり「モノを長く大切に使う」ということが、私の中でいちばん大事にしたいサステナビリティでもあるので、長く愛用できる良質なモノを選ぶことも心がけています。無理をして、サステナブルなアイテムを取り入れるのではなく、新しく買うモノも、いま持っているモノも、長く大切に愛用することは、おそらく誰にでもできることだし、家族みんなで無理なく取り組めるサステナブルなアクションのひとつになるのではないでしょうか。
サステナブルなアイデアがいっぱい!Nagisaさんのバッグの中を公開
①ana luisaのピアス
リサイクルゴールドを使った地球に優しいアクセサリー
地球資源への配慮から新たに採掘した金ではなく、リサイクルされた金=リサイクルゴールドを使ったアクセサリーです。オンラインで販売されているのですが、エコパックといってプラスチックを一切使わない、すごくシンプルな梱包で送ってくれるところも気に入っています。私がつけているのを見て、友人に「これかわいいね!」と言ってもらえると、サステナブルについて話すきっかけにもなります。
②JOGGOの財布
食肉生産過程の廃棄物を使った革小物
食肉生産の過程で廃棄されてしまう動物の皮を使って商品をつくっている革製品のブランドで、無駄を出さず、循環させることで持続可能な商品づくりを行なっています。商品はすべてオーダーメイドなので、自分の好きな色を組み合わせてカスタマイズできるので、お気に入りです。
③ビーズワックスのラップ
なんども使えるキッチンのエコアイテム
サランラップはどうしても繰り返し使うというのが難しいモノだと思うので、これは母にもおすすめして導入してもらいました。キッチンではサステナブルを意識できる場面がたくさんあると思いますし、今までは使い捨てだったモノも洗って繰り返し使えるサステナアイテムがたくさん出てきているので、何かサステナアイテムを取り入れてみたいと思ったときにも、無理なく導入できるアイテムだと思います。
④Stasherのシリコンパック
プラスチックフリーのアイテムでプラゴミ削減!
何度でも洗って使えるプラスチックのポリ袋に代わるシリコンパックで、すでに愛用している方も多いと思いますが、プラスチックフリーのモノでも、こういう日常使いできるモノだと家族みんなで取り入れやすいと思います。プラごみ削減にも貢献できますし、食材の保管以外にもさまざまな用途でも使えるのでおすすめです。