今回、人生相談にお答えいただくおこさまは、遼さん(10歳)です。ダウン症と自閉症の子どもたちを中心とした絵の教室「atelier A」の常連さんでダウン症もある遼さんにご相談に乗っていただきました。遼さん、大塚愛の「さくらんぼ」とAKB48の「恋するフォーチュンクッキー」と「ヘビーローテーション」のサビを振付つきで披露もしてくれました。
おこさま紹介
お名前: 遼さん
年齢: 10歳
生まれた場所: お家に写真がかかってる
住んでいる場所: ◯◯(具体的な町名だったので略)
好きな食べ物: アッポー! アッポーペン!
嫌いな食べ物: 魚☓ やさい☓ お肉◯
これまでの人生で楽しかったこと: くるみわり人形みたこと
これまでの人生で哀しかったこと: 教会(知り合いのおばあちゃんが亡くなり遼くん泣いてる、おばあちゃん、写真、花、看板)
得意なこと: ズートピア
苦手なこと: うるさい音、大きい声
好きなこと: わかば(註:遼さんの通う学童)の秋本さん
将来の夢: くるみわり人形、ズートピアの警察官、大工さん、野球の審判、おすもうさん
おこさまをよく知る人からのご紹介のことば:
物知りで、好奇心旺盛な男の子です。この前は、なんと体操で使う”あん馬”をダンボールで作りました!
想像力と創造力が豊かなので、いつもおどろかされます。
(わかばの秋本さんより)
(遼さん、以下R )
さて、今回のおとなのお悩みは?
Q 年少と1歳の子供がいます。子どもへの怒り方が怖いです。ハローキティのママの様に優しく注意したいのですが、こらーー!!とかなり怖く言ってしまい、いつも後で、怖く怒ってごめんね、と謝っています。
どうすれば、穏やかなお母さんになれますか。怖いお母さんになると、自分でも嫌になります。
豆田さん 37歳 東京都在住
──豆田さんはこのようなことにお悩みだそうですが、遼さんご相談に乗っていただけますでしょうか。
R いいよ。
──お悩みわかりましたでしょうか?
R うーん。
(遼さんのお母さん(遠くから小声で):ママみたいに怒っちゃうんだって。遼、ママに「鬼ババ」っていうもんね。)
──ええっ、遼さんのお母さん、鬼ババなんですか!?
R ママこんなー(物投げる真似をしてみせながら爆笑)。
(遼さんのお母さん:そんなのバラさなくていいから(笑)。)
──そんなふう(が本当かどうかはさておき)に怖く怒ってしまうお母さんのような方が、もっと穏やかになりたいと悩んでいるようです。どうしたらよいのでしょうか?
R (おもむろにペンをとり丸を描き始める)
──これは?
R 飴!
──飴?!
R 飴、なげる!
──激しく怒っているお母さんに向かって、飴を投げればよいということでしょうか?
R そう。
──お母さんがその飴を食べて、思わず怒りを忘れてしまう、ということでしょうか。
R そう。
──はい。
R 美味しいものあげればいい。
──なるほど。美味しいものをあげればいいのですね。
R (丸を描き続けながら)豆!
──豆?!
R 鬼はそと、福はうち!
──飴の他に、豆も投げるんですね。
R そう。
──もしも、遼さんが怒りすぎてしまったときにも、豆を投げてもらえば怒りはおさまるのでしょうか?
R うん。いいよ。バッドを振って、ムッキムキ鬼になるから、大丈夫!
──鬼になっているようですが、大丈夫なんですね。
R (さらに丸を描き続けながら)雨!雨!
──そして、雨?!
R 雨のように豆を降らせて。雷もなりだしたら、鬼になっても大丈夫。
──雷もなれば、鬼ババになっても大丈夫ということでしょうか。
R 雨降ってきて、鬼が(頭に鬼のつのをつけてみせるポーズ)あーん(空に向かって口をあけるポーズ)って。
──なるほど。そうして、最後には、飴も豆も雨も食べて、怒りをおさめるということですね。
R そう!
豆田さん、いかがでしたか?
怖いお母さんになってしまったときには、子どもたちに、飴や豆を投げてもらいましょう。
美味しいものを、もらいましょう。
というわけで、今回の、おこさまからの箴言。
それではまた来月!