洋服が大好きになる絵本
ドレスを変えた、ココ・シャネルの絵本、『ココとリトル・ブラック・ドレス』。
孤児院で育ち、器用なお針子となったココ。貴婦人たちが窮屈なコルセットを締め上げて重たいドレスをまとい、奇妙で大きな帽子を被っているのが不思議でたまりません。もっと、女性が自由になれる服を作る、と彼女はこれまでにない新しいズボンやジャケット、帽子を作り上げます。そして、今やおしゃれな女性の必需品となった、リトル・ブラック・ドレス。ココはなぜ、黒いドレスを愛したのでしょう。彼女の革新的なアイデアと豊かな創造力に感動する1冊。オランダの絵本作家、アンネマリー・ファン・ハーリンゲンによる絵は子どもたちにも伝わるシンプルでユーモアのあるものでありながら“シャネル”の魅力を存分に伝えます。
妖精になりたい、女の子の話『もしゃもしゃちゃん』。
『ラチとらいおん』などで知られるハンガリーの絵本作家、マレーク・ベロニカのかわいらしい1冊。髪の毛をとかすのも、歯をみがくのも、お風呂に入るのもだいきらいな女の子、もしゃもしゃちゃん。かそうパーティで妖精になりたいと思うけれど、友達からは「かみのけが もしゃもしゃのくせに!」と笑われてしまいます。心優しいもしゃもしゃちゃんは、森の仲間たちに助けられ、すてきなドレスを手に入れて……。オシャレする基本はみだしなみのお手入れから、と教えてくれます。ぼーぼーのもしゃもしゃヘアだったもしゃもしゃちゃんが、素敵な妖精に変身する場面は、ハッと驚くオシャレの楽しさに満ちています。
ママのとっておきコレクション、『ボタン』。
クローゼットの奥にしまってあるおおきなクッキー缶。その中には、ママが大事にコレクションしているボタンがいっぱい。葉っぱのボタン、そらいろのボタン、かいがらもよう……。たくさんのボタンたちから、このボタンはどんな服についていたのだろうと想像が広がります。ひとつのボタンから、服をイメージするという発想がとても楽しくて、たくさん登場するボタンのひとつひとつに「このボタンはワンピースが似合いそう。このボタンはコートにつけたいね」と、会話が広がりそうです。母から娘に受け継ぎたいオシャレの心を「ボタン」を通じて、実に鮮やかに描き出してくれます。