大人もハマる、写真絵本の世界。
デンマークで出会ったかわいい少年、『イエペは ぼうしが だいすき』。
写真家の石亀泰郎さんがデンマーク、コペンハーゲンの公園で出会ったのは帽子が大好きな男の子、イエペ。なんと帽子を100 個も持っているそう。帽子が大好きで、どこに出かけるのにも帽子をかぶるイエペの1日の様子を紹介します。ちょっと大きめサイズの茶色いソフト帽を被ったイエペはとってもおしゃれ。帽子をかぶったまま、保育園で友達と遊んだり、おべんとうを食べたり(デンマーク風のおべんとうの写真もとってもおいしそう!)。帽子が苦手な子どもたちも多いけれど、イエペの絵本を読んだら、かぶってみたくなるかもしれません。
動物写真の名手イーラの1冊、『せかいを みにいった アヒル』。
1940年代に当時としてはとても珍しい動物の写真を専門に撮るカメラマンとして活躍した女性、イーラ。動物写真家の岩合光昭さんが猫を撮りはじめるきっかけになったのはイーラの『85枚の猫』という写真集だったそうで、彼女の撮る、動物たちそのままのいきいきとした仕草や表情はとても魅力的です。そんな写真に物語をつけたのは、『おやすみなさい おつきさま』などで知られる絵本作家のマーガレット・ワイズ・ブラウン。世界を見に行こうと出発した1羽のアヒル。いろんな動物たちに会いにいきます。同じコンビによる『ねむい ねむい ちいさな ライオン』もおすすめです。
エンツォ・アルノーネ×ブルーノ・ムナーリ、子どもたちが主人公の絵本『ciccì coccò』。
エンツォ・アルノーネの写真にブルーノ・ムナーリがテキストを沿えた子どもたちの写真集のような1冊。雨の日に水たまりをジャブジャブ歩いたり、背比べをしたり、トイレットペーパーでいたずらをしたり……。どんな大人たちにもかつて確かにあった、子どもだった日々。そんな懐かしい記憶を、印象的な写真で呼び覚ましてくれます。ムナーリによるテキストは、イタリア語、フランス語、英語が併記されています。シャレの効いた文章を各国語で味わうのもまた楽しいです。