かわいいリスの絵本【3歳〜向け】
冬に降る雪をしらないリスのお話『リスとはじめての雪』。
ドイツで注目されている若手絵本作家・ゼバスティアン・メッシェンモーザーの1冊です。冬は冬眠しているリスは雪を見たことがありません。ヤギに「とってもきれいなんだ。」と聞いて、起きて雪が降ってくるまで待っていようと決めますが…。必死に眠気に耐えている姿や、同じく雪を知らないハリネズミやクマと雪ってどんなものだろう? と想像する姿は、愛らしくておかしくて、親子で笑いながら読めます。最後、降ってきた雪に驚き、遊ぶ動物たち。言葉のない美しい場面の連続(と、最後のユーモア)に魅了されます。同じくリスが主人公の『リスとお月さま』『リスとはるの森』などシリーズで揃えておきたい、かわいいリス絵本です。
ヒッコリーとリスの大切な約束『ヒッコリーの きのみ』。
『どうぞの いす』で知られる香山美子さん、柿本幸造さんコンビの絵本。小リスのバビーは大きなかごを持って森へ出かけます。森にはヒッコリーの実がたくさん落ちています。バビーは大きな実をたくさん拾います。柿本さんの優しい色使いは、秋の日の暖かい幸せな雰囲気を伝えてくれます。そして、リスのバビーのかわいさは格別! ヒッコリーの実をもぐもぐ食べている姿も、実を埋めるために穴を掘る姿も、愛らしくて繰り返し読みたくなります。土に埋めた実は寒い冬を越えて、春には芽が出ます。繰り返される自然のサイクルを感じさせてくれる締めくくりにも胸が暖かくなります。
『もみじのてがみ』。
『しろねこ くろねこ』のきくち ちきさんの楽しい秋絵本。ねずみの元につぐみが届けてくれたのは、向こうの山から届いたもみじのてがみ。ねずみは「こっちの やまにも もみじ あるかな」と、もみじ探しに、リスとひよどりを誘います。赤いものは、いろいろみつかるけれど、それは椿の花だったり、ガマズミの実だったり…。なかなかもみじがみつからず、落ち込む三匹。ですが、最後にみつけたのは…。きくちさんの水彩画は、動物たちの表情を繊細に描き、赤く染まった山々の景色を大胆にみせてくれます。真っ赤なもみじ色の表紙もとても素敵です。