今年の干支、ねずみの絵本【2歳〜向け】
レオ=レオニの名作絵本のひとつ『フレデリック』。
『スイミー』『あおくんときいろちゃん』などで知られる絵本作家レオ=レオニは、ねずみたちを主人公にした絵本をたくさん描いています。中でも人気なのがこの『フレデリック』。冬に備えて食べ物を蓄えるほかのねずみたちをよそに、一見何もしないで「おひさまの ひかりを あつめているんだ」「いろを あつめているのさ」と、のんきに答えるフレデリック。暗く長い冬の間、フレデリックの集めたものはどう役に立つのでしょうか。
ちょっと変わったことをしていても、それがみんなの心を支えるものを生み出すことがあるかもしれない。少し難しいテーマかもしれませんが、立体感のある切り絵で描かれたかわいいフレデリックたちの様子と谷川俊太郎さんの軽やかな言葉遣いで、するすると読むことができます。最後の得意げなフレデリックの表情とセリフがとても愛らしく、ずっと側に置いておきたい1冊です。
おいしいものがたくさん出てくる『ねずみさんのながいパン』。
ロングセラー絵本をいくつも手がけている多田ヒロシさんのねずみ絵本から。やさしいタッチで描かれた動物たちがたくさん登場するので2歳くらいから楽しく読める絵本です。なが〜いパンを持ったねずみさん。パンをどこに届けるのでしょう。「このうちかな?」といろんなお家を訪ねます。ぞうさん、きりんさん、らいおんさん……みんなが大好きな動物たちはどんなご飯を食べているでしょう。また、それぞれの特徴をとらえたお家も楽しい。「これは誰のお家かな?」と一緒に考えながら読み進めるのも楽しいはず。で、結局ねずみさんがパンを届けた先は……。読み終わったら、おいしいパンとチーズが食べたくなるかも!
喫茶店で暮らすねずみのおはなし『ねずみのシーモア』。
実際に、原宿にある絵本の読める小さな喫茶店「SEE MORE GLASS」から生まれた絵本です。主人公は喫茶店に住んでいる小さなねずみのシーモア。ある夜、1冊の黄色い本が落ちてきます。その本のページの間から現れたのは紙のようにペラペラのねずみ、エニモ。エニモは「本の中」の冒険の世界へとシーモアを誘います。「本」を通してさまざまな世界へと旅立てること。そして、それによって育つ好奇心や冒険心の大切さを教えてくれます。