ATELIER MUJI 『民藝運動フィルムアーカイブ 名も無き美を求めて1934-2017』展
未来に伝えたい暮らしにひそむメッセージ
美術品ではなく、庶民が日常的に扱う日用品に日本の美と手仕事を見いだし、世界にその価値を知らしめた民藝運動。そのメンバーの1人であるバーナード・リーチが1934-35年にかけて来日し、当時貴重であった16ミリの機材で自ら撮影したフィルムが長らく氏の自宅に眠っていました。カナダ人映像作家のマーティ・グロスはその存在にたどり着き、フィルムを譲り受け、劣化したフィルムをデジタル化し、撮影された内容を確認しながら、民藝をテーマにした映像作品を製作したり、日本に眠っている映像資料を掘り起こす活動を続けてきました。復元されたフィルムには柳宗悦、濱田庄司、河井寛次郎など民藝運動を起こしたメンバーの姿や、当時の日本各地のものづくりの現場やさまざまな風土、風景がありました。本展では、先人達が残してくれた貴重なフィルムから、未来へつながるものづくりや暮らしのヒントを探ります。これからを生きていく子どもたちともぜひ共有したい内容です。