DATE 2021.10.27

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アート初心者でも楽しめる!親子で、世界でたった一つのZINEを作ろう【東京芸術祭2021】

季節はすっかり芸術の秋。「子供にアート体験をさせたい」「親子で一緒にアートを楽しみたい」そんな想いが高まっている人も多いのでは?そこでおすすめなのが、現在開催中の「東京芸術祭2021」。中でも家族連れにぴったりな、ZINE制作ができるプログラムをご紹介。
photo : 黑田菜月
photo : 黑田菜月

現在、池袋周辺の各所で開催中の「東京芸術祭2021」。

東京の芸術文化を通して世界とつながることを目指したこの都市型総合芸術祭は、実はファミリーが楽しめるプログラムも充実している。

 

中でもFasuファミリーにおすすめしたいのが、2021年11月7日(日)まで開催中の『つながる!ガリ版印刷発信基地』(以下、『ガリ版』)。

子どもから大人まで、誰もが自分でZINE(ジン)と呼ばれる少部数の手づくり冊子を作成して、できたものを交換できるという、「ものづくりとコミュニケーション」のプログラムだ。

 

Fasuでは今回、現地の様子をリポート。

芸術の秋、親子で訪れたい注目の『ガリ版印刷発信基地』の魅力とは?

 

大塚の街で、ZINEカルチャーに触れる

大塚駅南口を出て、都電荒川線の線路を超えると、すぐにサンモール大塚商店街の入口がある。少し進むと右手に現れるのが「ZINEスタンド」。ここは、『ガリ版』やその他の場所で作られた色とりどりのZINEが置かれた設置場所。いろんな人が作った、気になるZINEを持って帰ることができる。

商店街に入ってすぐのところにある「ZINEスタンド」では、いろんな人が作ったZINEを手に取ることができる 
商店街に入ってすぐのところにある「ZINEスタンド」では、いろんな人が作ったZINEを手に取ることができる 

少し進んで洋食屋の角を右折すると、数軒先の左側の空きスペースに『ガリ版印刷発信基地』が。ZINEの原稿を作ったり、印刷をしたりできるこのスペースでは、会期中の毎週木曜日〜日曜日の4日間、このイベントをディレクションするHand Saw Pressの安藤僚子さん・菅野信介さんをはじめとしたスタッフが常駐。賑やかで楽しい雰囲気が生まれている。

 

「ZINEというのはMAGAZINEのZINE。昔でいうとミニコミ誌や同人誌のような、好きなことについて書かれた小冊子の読み物のことです。ここではデジタル印刷機のリソグラフを使って、みなさんが書いた原稿を印刷して、一部はお渡しし、残りは全国の『ZINEスタンド』に設置しています」と教えてくれたのは、スタッフの関あゆみさん。

 

「商店街の中に拠点があるので、通りすがりの親子連れの方が反応して参加されることも多いですね。全体の4分の1か、日によっては3分の1くらいがお子さん連れ。特に豊島区の公園に『Pop-up 印刷トラック』を出す時にはお子さんが増えます」(関さん)

実際にプリントされたものを見ると、子どもたちも大喜びで歓声が上がるそう。友達同士で交換するのも楽しい。

ZINEづくりの様子(2019年、プログラムWEBサイトより) 
ZINEづくりの様子(2019年、プログラムWEBサイトより) 

テクニックは不要。大人も子供も自由に、思いのままに作れるのがZINEの魅力

「ZINEを作るといっても、いきなりフリーでやってくださいというと戸惑う方も多いので、A4サイズのフォーマットを縦横2種類用意しています。ペンや鉛筆も用意してあるので、手ぶらで来ていただいても大丈夫です」と関さんは言う。

A4サイズであれば、何かを貼ったりすることもできるので、凝ったものを作りたい人は家で原稿を作ってもOK。過去の開催時には海外のコインを貼ったり、毛糸を切って貼ったり、子どもの手形をおしたりしている人もいたそうだ。「基地」に訪れるだけでなく、豊島区内6ヵ所+全国14ヵ所の「ZINEスタンド」のポストに投函しても印刷してもらえる。

 

ただ好きな絵を描いたり、文章を書いたりしたものをコピーするのと違うのは、リソグラフでは多色印刷ができること。『ガリ版』では2色までは無料で、色を増やしたい人は1版増やすごとに100円を払えば多色刷りにもできる。

「基本的には1色につき1版なので2色であれば原稿は2つ作ります。インクは黒、赤、青、黄、ピンクが用意されているのですが、例えば青とピンクの2色を使いたかったら、青で出したい部分を1枚の紙に、ピンクで出したい部分をもう1枚の紙に書いて、2版を作って重ねるということです」(関さん)

小さい子どもの場合はワーっと好きなように描いてしまうので、自由に2枚描いてもらって、それを同じ紙にプリントしても面白いそう。また、子どもと大人が別々に描いたものを重ねて、親子合作ZINEを作ることもできる。

 

「子どもの絵の上にお母さんやお父さんのメッセージを刷ったりしてもいい思い出になりますね」と関さんは続ける。一度作ったらハマり、何度も足を運ぶ人もいるそうだ。

「ZINEスタンド」に置かれていた色々なZINEを手に取ってみると、内容は本当にさまざま。応援するJリーグのチームについて熱く書いている人がいたかと思えば、表と裏で1色ずつ使ってイラストだけを描いた人も。小さい子どもたちは好きなキャラクターを描くだけ、なんてこともあるそうだが、ちょっと刺激すると、どんどん面白いことを描き始めるという。

小さな子どもが描いた絵も、2色刷りにすると作品っぽく見えるのが面白い。絵だけでも、伝えたいメッセージだけで構成しても。どこまでも自由なのがZINEの魅力 
photo : Shiyo Yamashita

小さな子どもが描いた絵も、2色刷りにすると作品っぽく見えるのが面白い。絵だけでも、伝えたいメッセージだけで構成しても。どこまでも自由なのがZINEの魅力 
photo : Shiyo Yamashita

大人も子どももZINEのテーマはさまざま。A4の用紙は裏表使っても、片面だけでも。刷った後に半分に折れば、パンフレット形式にすることもできる 
photo : Shiyo Yamashita

大人も子どももZINEのテーマはさまざま。A4の用紙は裏表使っても、片面だけでも。刷った後に半分に折れば、パンフレット形式にすることもできる 
photo : Shiyo Yamashita

 

昨年からゲストアーティストとして参加している演劇プロデューサーの宮永琢生さんは、週末に「Pop-up 印刷トラック」を運転して、公園に出張(注:雨天中止)。そうでない日は「基地」に在中していると言う。

「普段は演劇作品を作っていますが、劇場ってすごく閉じられているというか、限られた人にしかアプローチできていない感じがあって、それがすごく嫌だなと思っていて。ここはある意味開かれた劇場。“ガリ版”って書いてあるだけで覗きにきてくれる人もいて、面白いですね」(宮永さん)

  

街、人、そして芸術をつなぐ、『ガリ版印刷発信基地』。

最後に、このプログラムの企画者であり、東京芸術祭2021の副総合ディレクターでもある長島確さんに、芸術祭や『ガリ版』への想いを伺った。

 

【長島確氏interview】 芸術は「観る」「聴く」だけじゃない。「する」「作る」楽しさも知って欲しい

 

–芸術文化を愛する人たちへ向けたコアなプログラムだけでなく、ファミリー・キッズが気軽に楽しめるプログラムも展開している「東京芸術祭」ですが、お子様連れの来場者にはどんな体験をしてほしいとお考えですか?

 

来場者する全ての方に対しての想いとして、まずは東京芸術祭を通して、普段では味わえない、新しい出会いや体験を味わってほしいです。日々の仕事や普段の生活のルーティンからはみ出るような、イレギュラーな体験を楽しんで頂きたいと思います。

また、東京芸術祭は「観る」「聴く」楽しみ方だけでなく、自分で「する」「作る」といった主体的な楽しみ方ができるのも魅力です。アーティストは元々、「する」「作る」楽しみに取りつかれた人たち。彼らが普段体感している「する」「作る」楽しさを、ぜひ参加者にも味わってほしいです。

 

実はそんな想いから、体験型プログラムとして『つながる!ガリ版印刷発信基地』を企画しました。街の人の中にも、様々なアイデアを持っている人がたくさんいます。『ガリ版』を通じて、皆さんのアイデアや想いが発信・交換される機会につながれば嬉しいです。

 

 

–『ガリ版』は昨年も開催されていましたが、どのような反応がありましたか? 昨年と今年でプログラムに変化はありますか?

 

ガリ版』初年度の2019年は、実は恐るおそる開催したのですが、大塚の印刷所に行列ができるほどの盛況でした。企画当初「誰もが参加し、発信できる場所を設ける場づくりがしたい」という想いがありましたが、実際に子供から大人まで幅広い層の方が訪れ、様々な視点の作品が誕生しました。舞台芸術にあまり関心がない方たちとつながったと感じられ、想像以上に素晴らしいプログラムだと実感しました。

 

『ガリ版』2年目となった2020年、3年目を迎える今年の2021年は、企画の意図は変わりませんが、コロナ禍での開催なので三密を避ける形で運営しています。初年度のように印刷所でZINEを作るだけではなく、参加者が作ってきたものをポストに入れたり、印刷機を積んだ「pop-up 印刷トラック」が出張するような仕組みに変えています。その結果、来場する人の動きが初年度と比べて随分変わったように感じますし、親子連れの方も確実に増えています。

 

–日本では、まだまだ演劇をはじめとするカルチャー体験や教育が浸透していないように思います。どういったところを課題と捉え、東京芸術祭ではどのような提案をしていきたいと考えていますか?

 

日本では、「芸術鑑賞のための知識」を身につける教育が重要視されてきたように思います。もちろんそれも大事なのですが、「する」「作る」体験も同様に大事にしてほしいなと感じます。

「アート」は元のラテン語では、「技術」という意味でした。しかし19世紀頃から「アート」の視点・考え方が変わっていき、現代では、アートが生活の中にある「技術」という意味から離れて、「高尚で厳かなもの」として祭り上げられるようになってしまいました。例えば、「アートについて知識のある人ほど偉い・凄い」と捉えられている面もあると思います。私自身は、そういう状況は窮屈だと思っています。

 

自分で手を動かして、工夫して、何かを作ってみることも「アート」の面白さ。芸術を高尚なものと考えるのではなく、より気軽にアートにふれてみてほしいなと感じます。その一つの提案として、東京芸術祭では『ガリ版』のような、自分の手で作る楽しさを体験できるプログラムを用意しています。「鑑賞する」「体験する」。その両方の魅力をぜひ東京芸術祭で体感してください!

 

Hand Saw Press 『つながる!ガリ版印刷発信基地』

開催期間:開催中〜11月7日(日)

開催時間:(木曜・金曜)15:00〜20:30(最終受付:20:00)

(土曜・日曜・祝日)11:00〜19:00(最終受付:18:30)

場所:ガリ版印刷発信基地/ ZINE スタンド/ Pop-up 印刷トラック(豊島区内各所)/ Pop-up ZINE スタンド(豊島区、全国各所)

詳細はこちら

 

「フィナーレ・ZINE祭り」

開催期間:11月6日(土)、7日(日)

開催時間:11月6日(土)11:00〜16:00、11月7日(日)11:00〜17:00

場所:大塚駅前広場「トランパル大塚」

内容:期間中作られたZINEの展示会と、中・高生バンドも加わったライブを開催。ライブ配信も予定している。

※雨天の場合は中止となります。中止の場合は、各開催時間の1時間前までに東京芸術祭 公式Twitter にて告知いたします

※ただし、それ以降に主催者の判断により変更になる場合もございます

東京芸術祭2021

開催期間:開催中〜11月30日(火)

場所:東京芸術劇場、GLOBAL RING THEATRE(池袋西口公園野外劇場)、あうるすぽっと(豊島区立舞台芸術交流センター) 、東京建物 Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)ほか東京・池袋エリア

※開催期間は会場・公演により異なります

公式サイト:https://tokyo-festival.jp/2021/

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