「霧の抵抗 中谷芙二子」水戸芸術館で開催中。霧の彫刻のインスタレーションも
現在、“霧の彫刻家”として世界的に知られる中谷芙二子の展覧会が、水戸芸術館で開催中。
雪の研究と自然を題材とした随筆で知られる中谷宇吉郎の娘として生まれた中谷芙二子は、1970年の大阪万博ペプシ館で、代表作となる霧の彫刻を制作。アート&テクノロジー、芸術と科学の融合など、現在、流行語のように広がるこれらの世界を、半世紀にわたって当事者として見つめてきました。
本作家は、自身の作品を通して、人工物に囲われた都市空間、メディアを通して得られる疑似体験など、近代以降の技術発達が作り出してきた社会に対する鋭い批評を投げかけています。こうした活動に込められた柔らかで明快な抵抗を「霧の抵抗」と呼び、本展のタイトルとしました。
会場では、展示の映像記録だけでなく、屋内に展示された霧のインスタレーションと、広場に広がる霧の彫刻を実際に鑑賞することが可能。捉えどころのない不思議な霧のアートに、子どもたちは何を感じるでしょうか?ぜひ親子で感想をシェアしてみては。