DATE 2017.05.23

イベントレポート!〈47こども道具展〉子どものためのギャラリーツアー&ワークショップ

d47 MUSEUMで現在開催中の〈47こども道具展〉。5月13日(土)には、開館前の展示会場に子どもたちを招待して、d47 MUSEUMのディレクター 黒江美穂さんが自ら解説してくれる、ギャラリーツアーとワークショップを開催しました。その模様をご紹介します。

会場内には、D&DEPARTMENTが全国から選び抜いた「子どもたちのための道具」が展示されています。まずはd47 MUSEUMのディレクターの黒江さんが子どもたちに今日の説明を。

「ここに展示されている器、おもちゃ、衣服、家具などは、自然の素材からできています。みんなはなんの素材からできているか分かるかな?

今日はみんなに『ものづくり調査隊』になってもらって、展示してある商品の中から素材を見つけてもらいます」

子どもたちに配られた『ものづくり調査シート』には4つの素材が記されています。「さっそく調査隊のみんなは、素材探しに出かけよう!」

子どもたちは展示会場に飛び出して、各展示台に置かれた素材のシールを集めていきます。商品をまじまじと観察しながら、実際に触ったり、匂いを嗅いでみる子も。

調査が終わったらみんなで答え合わせ。現地から集めた原料と商品を実際に見比べながら、どのように加工されて道具になったのかを想像します。黒江さんのお話に子ども達も興味津々です。

次はいよいよオリジナルのカスタネットを作るワークショップ。

はじめに「カスタネット工房」の市毛さんから森の現状や、そこに暮らす様々な野生動物についてのお話を聞きます。「その動物知ってる!」積極的に答える子どもたちの姿に、見ている親御さんたちも笑顔です。

カスタネットの絵付けワークショップには、地元の森で育ったサクラ、ブナ、ミズキ、クリでつくった無垢のパーツをそれぞれ用意。「木の種類で音もかわるんだ!」子ども達は様々な発見に目を輝かせます。

真剣な表情で黙々とペインティングしていく子どもたち。いろんな色を使って大胆に塗っていく子、丁寧に細かい絵を描いていく子など様々。あっという間に個性豊かな「カスタネット」が完成しました。

最後に、自分のカスタネットを持って記念撮影。みんな誇らしげな笑顔に。

これまでにも様々な展示をしてきたd47 MUSEUMですが、“子ども”にフォーカスしたのは初めてだそう。「子どもたちの眼差しが、単なる『物』を見るのではなく『素材』へと変わったことで、手を伸ばして触って、じっくりと見つめる姿が印象的でした。このツアーによって身近な生活の道具にも、それをつくる人や自然が関わっていることが伝わっていたら嬉しいです。その想像力が、ものを大切にする気持ちを育んでくれると思います。」と黒江さん。

普段何気なく使っている道具も、道具になるまでのストーリーを知る“きっかけ”を与えるだけで、子どもたちのピュアな心は反応し、ものすごいスピードで吸収します。

便利なものが世の中に溢れる時代に、本当に大切なものは何か。道具から伝わるメッセージは子どもたちにも伝わるはず。そして、それらは未来の豊かな心を育んでくれるのです。

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