静かな夜、娘たちと聴くピアノアルバム5枚(青柳拓次/Little Creatures)
1. 『セロニアス・ヒムセルフ+1』セロニアス・モンク
モンクのピアノ演奏からは、人間というよりも、自然界の間合いのようなものを感じます。だから、子どもという自然に近い存在のテンポ感とシンクロしやすいような気がするのです。娘たちめいめいの読書タイムに。
2. 『Ethiopiques, vol. 21』エマホイ・ツェゲ・マリアム・ゴブルー
エチオピアの女流ピアニストによる作品。竪琴のようなピアノの響きにまとう静けさは、修道女でもある彼女のこころの中を映し出しているよう。娘たちのお絵描きの時間にぴったりときます。
3. 『ショパン:夜想曲集(全19曲)』アルトゥール・ルービンシュタイン
名匠ルービンシュタインの奏でるショパンの夜想曲。音色と演奏の最高の見本ですね。これを聞くと、娘たちと暖炉に薪をくべながら火を一緒に見つめている、そんな情景を思い浮かべてしまいます。
4. 『I Giorni』ルドヴィコ・エイナウディ
ピアノに座った瞬間、こんな音楽を奏でられたら、どんなにか素敵でしょう。とにかくロマンティックで映画的。「イタリアってどんな国?」「そうだな、ちょっとこれかけてみようか?」そんな親子の会話が聞こえてきます。
5. 『バルトーク:子どものために ピアノ小曲集Vol.1&Vol.2』エディット・ファルナディ
バルトークが子どものために書き上げた、素朴でさりげない、音色の暖かなピアノ曲集。一流のピアニストが心を込めて演奏していますが、本当は子どもたちがつま弾くのを聴きたいものです。そんな時がいつか来ることを願って。