DATE: 2019.09.27
〈東京国立近代美術館〉で「高畑勲展─日本のアニメーションに遺したもの Takahata Isao: A Legend in Japanese Animation」を開催
〈東京国立近代美術館〉で2019年10月6日(日)まで、「高畑勲展─日本のアニメーションに遺したもの Takahata Isao: A Legend in Japanese Animation」を開催。2018年4月に逝去した高畑勲監督の偉業を総覧。
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「アルプスの少女ハイジ」や「赤毛のアン」などのTV名作シリーズでは、日常生活を丹念に描き出す手法で豊かな人間ドラマの形を完成させ、「じゃりン子チエ」や「セロ弾きのゴーシュ」では、日本の風土や庶民生活のリアリティを表現。そして「スタジオジブリ」所属後は、「火垂るの墓」で日本の戦争の歴史を再考するスケールの大きな作品を手がけるなど、監督・演出家・プロデューサーとして多彩な手腕を発揮してきた高畑勲。海外でも評価が高く、遺作となった「かぐや姫の物語」では、デジタル技術を駆使して手描きの線を生かした水彩画風の描法に挑み、従来のセル様式とは一線を画す革新的な表現で、第87回アカデミー賞「長編アニメ映画賞」にノミネートされました。
現在〈東京国立近代美術館〉で開催中の「高畑勲展─日本のアニメーションに遺したもの Takahata Isao: A Legend in Japanese Animation」は、そんな高畑のこれまでの軌跡を辿る初となる回顧展。未発表だった高畑の制作ノートや絵コンテといった貴重な資料を通して、高畑の“演出術”の秘密を解き明かします。さらに盟友・宮崎駿をはじめとする他のクリエイターたちとの交流や共同制作の過程を通して、より深く高畑作品の魅力に迫ります。
戦後の日本アニメーションの礎を築き、多くのクリエイターに影響を与えた高畑が遺した偉業を振り返る、特別な企画展にぜひご注目ください。