DATE: 2018.06.25
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現在、イギリスの芸術家ブリジット・ライリーの、日本では38年ぶりとなる展覧会がDIC川村記念美術館にて開催されています。
本作家は初期の頃、ジョルジュ・スーラに影響を受けた風景画を制作していましたが、ルネサンス以降の絵画や技法を研究し、単純化 ・抽象化のプロセスを学ぶことで自身の創作を深めていきました。1960年代に入ると、白と黒のみの抽象的な作品を発表。これがニューヨーク近代美術館の学芸員の目に留まり、歴史的な展覧会「レスポンシヴ・アイ (応答する眼)」(1965年)で紹介されるや「オプ・アート」の旗手として一躍注目を集めます。そして1967年に代表作となる波形のストライプパターンに色彩を導入した作品群を制作し、美術界における画家としての地位を確立しました。
以降、「色」と「形」の相互作用を駆使して、人々の眼に強く訴える作品を次々に展開し、多くの人を魅了し続ける本作家。今回の展示では、1960年代の代表的な黒と白の作品、1970年代を中心としたストライプ作品、1990年代の曲線を用いた作品、そして近年のウォール・ペインティングを含む約30点を紹介。目の前に立つと色と形がゆらいで見える不思議な作品たち、ぜひ親子で鑑賞してみては。