DATE 2020.09.02

【LONDON/From SHIHO】ロンドン発シホのサスティナ ジャーナル Vol.4

これからの時代のためのサスティナブルなネットスーパー「Loop(ループ)」でショッピングを体験。環境への配慮はもちろん、デザイン性・機能性・耐久性を熟慮したスタイリッシュなパッケージデザインまで、そのこだわりを徹底リポート。

こんにちは。

比較的涼しいはずのイギリスの夏も年々気温が上がっており、今年も夏日、真夏日はもちろん、35度を超える猛暑日もチラホラ……。パブやレストランも、7月以降はソーシャルディスタンスを保ちつつ再開され、まだまだ制約はあるものの、楽しい夏をすごしています。

とはいえ、感染が拡大し、部分的にロックダウンされている地域などもいくつかあり、まだまだ油断を許さない状況。公共の乗り物も再開しましたが、時間によってはやはり少し混んでしまう状況もあり、「密」を避けるためにも、基本的には家と家の近隣で過ごし、相変わらずネットスーパーのお世話になっています。

 

今回はそんな暮らしの中で見つけた、一歩先行く“これからの時代”のためのネットスーパー、「Loop(ループ)」についてお伝えしたいと思います。

「ループ」でのお買物が運ばれてくる専用トート。前金10 ポンド(約1,400円)を支払います。

ここで販売されている商品のパッケージは、「捨てる」ことを徹底的に避けた素材にこだわり、完全再利用できるガラスや繰り返し使えるオリジナルのステンレス製コンテナばかり。(※一部、再利用するプラスチックあり。2020年8月31日現在)商品のパッケージのみならず、配送の梱包でも再利用できる物だけを使用し、梱包は全て回収する……というまるで従来の牛乳配達でみられたような、循環型のショッピングを提案しています。ちなみに、この容器の生産費用は企業側が負担。「ループ」に参加が決まった企業が最初にする作業の1つが、この“ループ専用容器”のデザインです。より多くの回数の再利用ができれば、商品1つあたりの容器コストがさらに抑えられるという仕組みなので、どの企業も容器デザインに徹底してこだわるのです。このように、「ループ」のビジネスには企業と消費者を自然と巻き込んで行くからくりが出来上がっています。

 

 

当初予定では2020年の3月に開始予定だったイギリスでは、満を持して、2020年7月15日にサイトがローンチされました。アイテムはまだかなり限られており数少ないのですが、今後どんどん増えて行く様子。送料無料期間中と言うことで、実際にお買い物してみました。

ちなみに、一番のお目当てだった、詰め替え用アイテムも購入することのできる歯磨き粉(ガラスボトル入り)は既に売り切れ!注目の高さを感じます。購入に際しては“Loop Tote(ループトート)”と呼ばれる配送用の四角いバッグを、デポジットを支払って購入します。このトートの中に購入したアイテムが入れられて届きます。

Loop Toteは何度も再利用されるので、上部には、配送タグが出し入れできるスリット付き。配送タグの表は“DELIVERY(配送)”の文字、裏は“RETURN(返送)”になっていて、コンテナなどの容器やプラスチックゴミを返送する時に使う返送票になっています。
Loop Toteのジップ部分は、プラスチックのバンドで閉じられていて安心。
もちろん、このバンドもLoop Toteの中に入れて返却します。タブには`Put me back in the Loop Tote for recycling’=「リサイクルするから、私をループトートの中にいれて返却してね」の文字。

購入した翌日には商品が到着。これはイギリスではかなりありがたい速度。そして配送もカーボンニュートラルな配送。出だしから快調です。

 

中を開けると……

Loop Toteの中身。ウレタン製の緩衝剤で仕切られています。日本の引越しで使用されるエコボックスに少し似ているかな?

さらにその中はこんな感じです。今回は様子を知りたかったので、食品と洗剤を、オリジナルブランドとその他のブランドから7種類購入してみました。

左からウレタンスポンジに包まれたサイダービネガー、「ハインツ」のケチャップ、コンテナ入りのビスケット、奥が瓶もの2種が入ったポーチ、マルチサーフェスクリーナーとアロエヴェラのハンドソープ。

通常ならエアパッキンなどで巻かれている瓶入りのサイダービネガーは、調整のきくベルトが付いた帯状のウレタンスポンジに巻かれていました。

ウレタンスポンジで巻かれたサイダービネガー。

さらに小さなガラスボトルのアイテム「REN(レン)」のボディソープと「ニベア」のアフターシェーブローションは、旅行の時に使うポーチのような、ベルト付きの梱包ポーチでラッピングされていました。

ボディソープとアフターシェーブローションが入った梱包ポーチ(2つ前の画像の奥側に見える、「ループ」の青色ロゴがプリントされた物)を開くとこのような状態。
「REN(レン)」のボディソープと「ニベア」のアフターシェーブローション

このように、「ループ」の顔とも言えるこだわりのオリジナルのパッケージは、環境への配慮だけでなく、デザイン性・機能性・耐久性を熟慮しているとあって、どのパッケージデザインもオシャレで使いやすそう。

スタイリッシュなパッケージの掃除用洗剤とハンドソープ。

そしてなんと、「ハインツ」のトマトケチャップのラベルにも「ループ」の文字。ガラスボトルも特別にコラボしている証なのでしょうか、少しびっくりしました。

左から、「ハインツ」ケチャップ、サイダービネガー、ジンジャークッキー。ケチャップのラベルの下部には「ループ」の文字。

ちなみに、「ループ」のサイトで表示されている商品の値段にはデポジット(前金)が含まれていて、購入の際に支払います。 デポジットはアイテムごとに異なり、各商品をクリックすると、それぞれ商品の値段の下に明示されています。

こちらのデポジットは還元されますが、返金と言う形ではなく、継続して循環されるような仕組みになっています。

 

購入品を使い終え、食べ終えたあとにコンテナとパッケージを返却します。

(ウェブから次の配達に合わせて集荷を予約、Loop Toteを玄関先に置いて回収してもらうシステム。今後は近隣の店舗やレストランなどにコレクトポイントを設置できるよう、取り組んでいる最中だとか)

返却の確認が取れ次第、「デポジットアカウント」というメンバーページ内のアカウントに各アイテムのデポジットが返金され、詳細のお知らせがメールで届きます。

そして次のショッピングをする際に発生するデポジットは、そちらのアカウントから優先的に引き落とされる、といったシステムです。

回収されたあとのコンテナは、航空宇宙業界や医療業界で使用されるレベルのテクノロジーを利用した高度な洗浄プロセスを経て再利用されるとのことなので、この点も安心。

 

いままで利用してきたどのネットスーパーよりもサステナブル。全て回収してもらえるという事実は、環境に配慮できているという安心感を得られるのみならず、これまでいろんなゴミを捨てる時に感じてきた罪悪感とストレスを払拭してくれてとても爽快。従来のサステナ目線を取り入れたネットスーパーと比べても、社会的責任を果たそうと言う企業の思いがよりダイレクトに伝わってくるなぁ、と、買い物して改めて感じました。

 

また、従来の店舗の顧客は、オシャレなイメージ、ややハイクラスな暮らしぶりの顧客を狙った物が多かったように思うのですが、「ループ」がタッグを組んでいる相手は、フランスでは「カルフール」、イギリスでは「テスコ」というスーパーマーケット。より大衆的な顧客を持つ大手のスーパーや企業と取り組んでいるのです。そしてそれが1カ国にとどまらず、何カ国も巻き込んで動いて“サーキュラーエコノミー(循環する経済)”を作り出しているという点が、今までとの大きな違いだと思います。

 

 

最後に、このネットスーパーの名前「ループ」とは、英語で「輪」と言う意味です。“名は体を表す”と言いますが、サステナブルな社会を目指す上でのキーワードとなる「循環」……“物事の始まりと終わりを意識する”ということを体現しているネットスーパー、「ループ」の今後がとても楽しみです。

 

それではまた来月に。

 

シホ x

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