DATE 2018.11.08

〈Cookpad Do!〉×〈MilK JAPON〉おいしいおはなしワークショップレポート

読書の秋&食欲の秋深まる10月最後の日曜日、MilK JAPON WEBで連載している「おいしいおはなし」のワークショップが開催されました。食と料理に関するイベントと参加者をつなぐサービスプラットフォーム〈Cookpad Do!〉とのコラボレーションによるこのワークショップに、12人の子どもたちが参加してくれました。

Cookpad Do!〉×〈MilK JAPON〉おいしいおはなしワークショップは、「朗読」とそのおはなしに登場したおいしいものを作る「料理」の2つの体験から、おはなしの世界を楽しむもの。第1回の今回は、世界中の子どもたちに長く愛され続けている「メアリー・ポピンズ」シリーズからメアリー・ポピンズの休日のシーンをピックアップしました。

朗読を担当してくれたのは、文学座に所属する女優の千田美智子さん。子どもたちにもおなじみの「はじまるよ、はじまるよ」の手遊び歌から始まりました。ちょっと緊張気味の子どもたちでしたが、メアリー・ポピンズが外出するシーンからおはなしが始まると、じっと耳を傾けます。朗読ですから、登場人物それぞれの個性やシーンを表現するのは声。朗読の声に身を委ね、ロンドンの街角から不思議の世界に移り変わる物語の世界に、子どもたちはすーっと導かれていったようでした。

そして、このおはなしに登場したメアリー・ポピンズの大好物、「木いちごジャムのケーキ」が、今日のメニュー。本にはどんなお菓子か詳細は描かれていませんが、イギリスのティータイムの定番……ということで、ジャム入りのスコーンのようなお菓子を作ります。エプロンをつけてキッチンに移動した子どもたちを迎えたのは、連載でもお料理を担当しているやまさききよえさんです。

「今日のお菓子で大切なのは、さっくりと仕上げること。なので、今日みなさんに守ってもらいたいのは『こねない』ことです!」と、ポイントの説明を受けると、先生のお手本を真似して班ごとに生地作りが始まりました。どの班もなかなかに手際よく、小麦粉とバターを擦り合わせて砂状にしていきます。

卵液と混ぜて生地がまとまったら、生地を一人1かたまりずつにわけて、それぞれでラズベリージャムを包み込んでいきます。先生からは「少しくらいはみ出ても大丈夫! その方がおいしそうに仕上がりますよー!」というアドバイスもありましたが、子どもたちとしてはあまりジャムをはみ出させたくないのか、真剣な表情で丁寧にジャムを閉じ込めている姿が印象的。

そして、ジャムを包んだ生地を天板に並べると「(どれが自分のか)わからなくなっちゃうから向きを変えないでね!」と、今度は子どもたちから注意が出されました!

さて、焼いている間にはお土産用の袋をデコレーションする工作タイムです。真っ白い紙袋に、シールやマスキングテープで自由に飾り付けをしていきます。初めは材料をじっと見つめてなかなか手を動かさなかった子どもも、イメージが固まると忙しく手を動かし始めます。チェックやドット柄だけでなく、それらを組み合わせたり、ドットで絵を描いたり、非常に凝ったデザインのデコレーションもたくさん! どれも個性的に仕上がりました。

焼き上がりも、それぞれ。小さめのもの、ジャンボサイズのもの、たっぷりのジャムがじゅわーっとおいしそうに溶け出して焼きあがったもの、コロンとまん丸に焼きあがったもの……とさまざま。一つとして同じ表情の焼き上がりはありません。

テーブルに真っ白いクロスを広げ、お皿に盛り付けたら、ティータイムです。メアリー・ポピンズのおはなしのなかで給仕が丁寧に紅茶をカップに注いでくれたように、みんなのカップにも給仕に扮したスタッフの銀色のポットから紅茶が注がれました。

さて、仕上がりは……「サクサク!」。みんなちゃんと最初の注意の「こねすぎない」を守ったんですね。

こうして、おはなしに登場したお茶のシーンを思い出しながら、自分たちで作った焼きたてお菓子でのティータイムを楽しんでもらい、ワークショップは終了しました。

きっとおうちに帰ったら、おなじみの子も初めましての子も、メアリ-・ポピンズの物語をまた新しい見方で味わい、楽しんでもらえるはず。そんなおはなしの「味わい方」をお届けするワークショップになりました。

第2回は2018年12月9日(日)に開催しました。おはなしは宮沢賢治の『狼森と笊森、盗森』、クッキングは粟餅のおはぎ。

>>第2回レポートはこちらから

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